平成28年度決算討論(平成29年10月6日)

◆14番(宮戸光 議員) 皆さん、こんにちは。最後の10分間となりました。どうぞおつき合いをいただきたいと思います。

議会にて

冒頭、平成28年度はアベノミクスがセカンドステージに入り、新3本の矢であるGDP600兆円、希望出生率1.8、介護離職ゼロによる一億総活躍社会を目指し、各種政策を打ち出されたところでありました。この中でも、働き方改革は日本経済の再生に向けて最大のチャレンジと位置づけられており、働く人の視点に立って労働制度の抜本改革を行い、企業文化や風土を変えようとするものであり、働く人一人一人がよりよい将来の展望を持ち得るようにすることでありました。

しかし、いわゆる自治体では、業務の流れやルール、組織風土などがあり、働き方改革を推し進めていくには、情報や制度面の整備、組織風土の醸成との3要素を並行して進めていく必要があると思います。これはまさに行財政改革と内部統制であります。これからの社会において働き方改革は、生産性改革、そして人づくり改革にステージを上げ、労働者の所得の確保やさまざまな課題解決につなげていく必要があります。こうした取り組みこそ、未来に向けて新しい藤沢を、藤沢に住む皆さんが幸せを実感できるものにすることこそ、私は行財政改革の目的であると思います。

さらに、ロボット、人工知能といった最先端のイノベーション、地方創生による地域未来投資、産業の新陳代謝を促進するユニコーンベンチャーなど、本市でも取り組んできたイノベーションに新たな視点を加え、さらに加速していただきたいと思います。

それでは、認定第1号平成28年度藤沢市一般会計及び認定第2号平成28年度藤沢市北部第二(三地区)土地区画整理事業費特別会計ほか全特別会計歳入歳出決算の認定について、議案第48号平成28年度藤沢市下水道事業費特別会計剰余金の処分及び決算の認定について、認定第49号平成28年度藤沢市民病院事業会計剰余金の処分及び決算の認定について、賛成の立場から自民党藤沢の討論を行います。

さて、民間企業にとって理念は進むべき方向性や組織の求心力になるものですが、これは行政運営やまちづくりにも共通していると思います。そして、行政を運営するという戦略を考える上で必要なのが藤沢をどんな町にしたいかというビジョンの共有であり、各部の先進的な目標が必要であると、この間、幾度となく申し上げてきました。

現在の藤沢市ですが、平成28年度の税収面は微増しておりますが、予断を許さない状況に変わりはなく、今後も社会保障関係費が増加していくことが想定される中、今後の少子化や超高齢化などを踏まえますと、ますます厳しくなり、危機的な状況を向かえますので、こうした危機を前提にした施策の推進が求められると考えます。そのために私は、市政運営の総合指針の重点事業と行財政改革2020基本方針に基づく取り組みで着実に成果を出すということを基軸に推進していかなければならないと感じております。

もちろん、そこには市民との共感のもと、マルチパートナーシップを醸成しながら「郷土愛あふれる藤沢」の実現に向け進めなければなりません。今後も藤沢市が魅力と活力にあふれ、市民が暮らしやすい都市となるよう、市政の発展に向けてしっかりとしたビジョンを持ち、積極的に取り組んでくださいますようお願いいたします。

まず、平成28年度の施政方針において「未来に向けた元気なまちづくり」、「再生から創造へ」と2本の柱がうたわれていますが、今回の決算を見ますと、一般質問などで指摘してきた少子超高齢化などの将来像を見据えた中での事業の推進は、まだまだ積極的に取り組む余地が残されていると感じております。

市政運営の根幹は、地域住民の生命と財産を守ること、そして公共の福祉を実現することであります。この根幹を実現していくためにも、未来に向けた行財政改革による施策のイノベーションに基づく確かな財政基盤の構築は大変重要な取り組みであります。そのためには、財政面においても、本当に市民生活に必要な施策なのか、安心した生活が担保されている政策なのか、社会保障の伸びを抑える政策を考える必要はないのかなど、事業の選択と集中の視点から検証していく必要があると思います。今回の決算を踏まえ、こうした視点で事業の目的と予算を精査し、単純に事業を繰り返すことのないようにしていただきたいと思います。

議会にて

次に、本市は、マルチパートナーシップで進める住民協働、13地区主体のまちづくりを進めておりますが、地域まちづくり事業については、地域の課題に対する新規性が薄いように思います。今後、少子超高齢化などを起因とする社会課題が目に見える形で表出してくるわけですから、こうした課題を解決できる事業をメーンに地域でしっかりと議論していただきたいと考えます。

さらに、少子超高齢化の進展を踏まえますと、13地区主体のまちづくりと並行して進めなければならないのは、藤沢型地域包括ケアシステムという住民福祉のセーフテイーネットの構築であります。人生100年時代を迎え、コミュニティソーシャルワーカーの段階的な配置や地域の縁側の拡充に取り組んでいますが、全世代対応型のケアシステムであることから、子どもの貧困対策、子どもの居場所づくりなどともしっかりと連携し、全世代型社会保障の実現とともに、暮らしやすさという安心感を届けていただきたいと思います。

次に、さきの一般質問でも取り上げました災害対策について申し上げます。

相模湾を抱える本市にとって、総合防災体制の強化は喫緊の課題であることは言うまでもありません。藤沢市を含む湘南エリアは表層地盤が悪く、熊本県益城町と同様、揺れが強まる地域が集中していることが判明しております。本市においては、防災科研と連携して表層地盤等の最新の科学的データを用い、国でうたわれている国土強靱化とともに、藤沢強靱化の視点からも、より精度の高い藤沢型モデルの揺れやすさマップなどを作成して市民に周知していくべきと考えます。

次に、今後、都市は少子超高齢化などを初め、都市間競争の激化などグローバリゼーションの進展、食料・水・エネルギーの制約、地球環境問題、ICTの劇的な進歩など技術革新の進展が想定されております。したがって、相鉄いずみの線の延伸や藤沢駅周辺地区の再整備、道路や下水道などの社会インフラの長寿命化などは、言うまでもなく都市を支えていく重要な要素であることから、しっかりと進捗管理を行い、未来に向け推進していただきたいと思います。

また、老朽化が進む市民会館を中心とした文化ゾーンの再整備や、今後加速的に進むことが見込まれる空き家をどのように利活用していくのかなどは、単独で考えるのではなく、公共施設の再整備の視点を加えながら、各部で横断的に連携して取り組んでいただきたいと思います。

さらに、少子化や高齢化とあわせ、生産年齢人口も減少していく将来において、地域経済の活性化、労働力の創出や確保は、どこの自治体でも大きな課題となっております。しかし、本市には東京2020オリンピック・パラリンピックがあります。後世に引き継がれる新たな市民文化となるオリンピックレガシーを創造していく大切な取り組みですが、今後の取り組みの方向性と具体的なスケジュールを早期に示し、市民の皆さんと共有し、具体的な形にしていただきたいと思います。

最後に申し上げますが、今後の施策展開や予算編成においては、るる申し上げましたことを軸足に、今後望まれる人口構成、特に生産年齢人口層の確保と財政負担のバランスなど、総合的な市政運営を期待いたしまして、全ての決算認定の賛成の討論といたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)