一般質問(平成26年9月22日)その1
件名1「新たなまちづくりについて」要旨1「特区制度を活用した取組の推進について」

◆32番(宮戸光 議員) 皆さん、こんにちは。自由松風会の宮戸光でございます。一般質問の締めくくり、相撲で言えば千秋楽、連ドラで言えば最終回、見せ場を設けて進めてまいりたいと思います。お疲れかと思いますが、どうぞおつき合いをいただきたいと思います。

 件名1「新たなまちづくりについて」
 要旨1「特区制度を活用した取組の推進について」

 本市は、さがみロボット産業特区と京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区の2つの総合特区と国家戦略特区の区域が重なる県内で唯一の自治体であります。これら特区を活用することで、都市のブランド力や都市間競争力が強化され、鈴木市長の目指される元気都市の実現にも近づくことは間違いありません。この機を捉えた特区制度の融合的な取り組みの推進を図るべきと考えます。今回は、さがみロボット産業特区の取り組みを柱に、ほかの先進的な事業を融合させ、健康増進、企業誘致、市税収入の増加、新産業の創出といった一連のクラスター施策を総合的に提案しながら、市の考え方を伺ってまいります。

 まずは、福祉用ロボットスーツの利用助成に今年度から取り組まれ、一定の成果を上げられており、また利用者からも好評の声を聞いております。こうした取り組みは、今後の超高齢化の進展において、介護予防や老老介護の負担軽減などにも大いに寄与するものと思われます。本市においても、ただいま申し上げた福祉用ロボットスーツの利用助成のほか、平成25年から認知症高齢者へのコミュニケーションロボットや、災害現場での環境検知等に資するレスキューロボットの有用性の検証などを実施されております。

 そこで、今後の拡大に向け、特区の特性を生かしたロボットスーツについて、医療分野での適用拡大に向けた考え方をお聞かせいただきたいと思います。

◎保健医療部長(坂本洋) 宮戸議員の一般質問にお答えいたします。

 本市におきましては、超高齢社会の到来における生活支援と産業振興の視点から、かながわロボット産業特区の区域内自治体として積極的にロボット産業に対する支援を行ってまいりました。ロボットスーツにつきましては、現在全国で治験の取り組みが進んでおり、年内をめどに薬事法の承認申請が行われる予定と聞いております。

 経済産業省などが実施した2035年に向けたロボット産業の将来市場予測においても、手術支援、調剤支援などの医療サービス分野において、2015年の10倍近い市場予測がなされており、特に神経筋難病疾患患者からは医療への応用が期待されているなど、介護分野とあわせた利活用の範囲の拡大が見込まれております。現時点では、国の医療機器としての承認、認証の状況等の推移を注視しながら可能性を追求してまいりたいと考えております。

◆32番(宮戸光 議員) 可能性の追求という前向きな御答弁をいただきました。ぜひこの分野についての果敢な挑戦を期待しております。

議会にて

資料1※画像をクリックで拡大

 次に、お手元に資料を配付させていただきました。または、こちらのパネルをごらんください。(資料1を提示)同じものでございます。これは、現在ロボットスーツHALの利用に関する助成ですが、着実に成果が上がっていることがこの利用者のアンケートから伺えます。それぞれの障がいの方や疾患をお持ちの方が当初の目標から、この助成制度を活用してトレーニングを行い、そして、次の見えてきた目標に向かって進んでいると。ただし、その時点で助成の10回が終了していくというような状況でございます。

資料2を提示)次のこのパネル、お手元の資料1ページ目をごらんください。これは、藤沢市が助成を行いました方々、10回の助成を終了後に制度が継続した場合今後も利用したいですかというアンケートに対しまして、100%の方がそれを御希望なさっているということでございます。助成制度を使って非常に成果が上がっている。だけれども、さらにもうあと一歩踏み込めば、さらによくなるのではないかということでございますので、ぜひこの助成制度について、今後も継続的に利用できるような制度設計にしていただくことをお願いいたします。

議会にて

資料2※画像をクリックで拡大

 次に、ロボット産業は、現在製造業からサービス業への展開を進めており、政府の新成長戦略のロボットによる新たな産業革命の実現においても、2020年までにサービスなどの非製造分野では現在の20倍、1.2兆円規模に拡大することとされております。現在本市では、工業系地域においては製造業、新産業の森北部地区においては製造業や情報通信業などを集積するため、税制上の支援や雇用奨励補助、利子補助などを実施されております。今年度からは、コンテンツやITエレクトロニクス関連事業などを集積する試みに取り組まれておりますが、ロボット分野のサービス提供において、先進的に取り組んできておられる経過を含め、産業政策としてロボット分野とそれに関連する分野をさらに積極的に誘致する仕組み、制度をつくっていくべきと考えますが、見解を伺います。

◎経済部長(武田邦博) 現状の企業立地支援制度におきましても、ロボット産業の企業も利用することは可能でございますが、さらにロボット産業の企業集積を進めるため、企業立地に伴う投下資本額の対象基準の緩和や固定資産税等を軽減する支援期間の延長など、制度内容の見直しについて検討してまいりたいと考えております。今後は、ロボット関連産業の育成及び振興を図るため、ロボット産業の普及啓発や人材育成の推進、市内企業によるロボット関連製品開発の推進、実証実験への支援の強化、ロボットの導入支援など、ロボットに関する支援内容をトータルで拡充してまいりたいと考えております。

◆32番(宮戸光 議員) ただいまロボット産業支援の制度設計についてお答えいただきましたが、日本標準産業分類で言えば、まだまだ製造業の域を脱していないと感じます。サービス業として捉えるには、市民の視点に立って、市民ニーズからいわゆるサプライサイドからデマンドサイドへの発想の転換が必要となります。例えば、以前より御提案しております再生医療や今後の展開が期待されるふじさわ元気バザールや地域の縁側交流スペースなどにおいても、市民の健康から見たロボット産業の発展は、医療費の削減、企業誘致、雇用の創出と市税収入の増加、そしてロボットと再生医療などを幹とした新産業の枝葉の広がりなど、さまざまな直接的・間接的効果が期待されるものであります。国では、情報ネットワーク社会を超える高度機能化社会の実現や少子高齢化社会における世界で最も快適な生活環境の提供を目的とした革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)という国の重要な取り組みも始まりました。

 2025年問題が注目されておりますが、今回複数の特区の対象地域に本市が含まれているという絶好の機会を捉え、本市としても、未病への取り組みや重介護ゼロを見据えた社会の実現など、さまざまな課題に対し、他市に先駆けてしっかりと取り組んでいくことが必要であり、そのための重要なツールがロボットであると認識しております。そのためには、縦割りを超えた庁内の連携体制をしき、特区内の市町の中でも先駆的な取り組みを実施していくべきと思います。

 そこでお伺いいたしますが、本市が2025年問題に取り組んでいくに当たり、ロボットの活用について市の基本的な考え方を市長に伺います。

◎市長(鈴木恒夫) ロボット産業につきましては、今後の成長分野として、特に注目をいたしております。ロボットは先端的な工業機械から日常生活における身近な存在になってきており、今後もロボットがさまざまな分野に溶け込み、市民生活を支え、豊かにしていくことは間違いないものであると認識をしております。また、少子高齢化の中で人手不足を補完する役割やサービス部門の生産性を高める役割などで、近い将来、産業や経済を支える柱になるものと考えております。こうしたことから、本市におきましては、これまでコミュニケーションロボットや災害救助ロボットの実証実験に協力するとともに、ロボットスーツの利用助成を行うなどの取り組みを進めてまいりました。

 さらに国では、議員からも御指摘がありましたように、ImPACTなどで革新的な科学技術イノベーションの創出を目指した事業の1つとして、ロボットを起点とした研究開発を推進することとしております。そのため、複数の特区の指定区域となっている本市のメリットを生かしながら、市民生活の向上につながるロボット産業を積極的に支援してまいりたいと考えております。具体的には、企業誘致などに向けた制度の見直しや実証実験の支援を初め、2025年問題への対応においても横断的に検討する中で、ロボットと介護、医療などのサービスとの融合を視野にしながら、ロボットと共存する町と言われるような町を目指し、さまざまな取り組みの検討を進めてまいりたいと思います。

◆32番(宮戸光 議員) ありがとうございました。さて、湘南ロボケアセンターについては、今は辻堂C-X(シークロス)内に拠点がありますが、さらなる事業拡張のため、川崎市の殿町に莫大な費用をかけて新たな拠点を整備し、国家戦略特区の枠組み、制度を活用し混合診療を始めるとも聞いております。もしかすると辻堂から移転してしまう可能性もあると思います。ぜひとも時を逸することなく、情勢を的確に捉えた施策として積極的に推進するべきと考えます。本市も同じ特区が指定されておりますので、このような施策のさらに上を目指してもよいかと思います。幸いにも市長から、ただいま複数の特区が指定されている本市のメリットを生かした積極的な施策の構築、前向きの御答弁があり、安心いたしました。これより先、経済部や保健医療部などが庁内の横断的な連携をし、藤沢ならではの施策の実施をお願いいたします。期待しております。

 特に、医療分野については、県のライフイノベーション、国際戦略総合特区や国家戦略特区の規制緩和によるサービス拡大の可能性もありますし、国でも医療費削減シミュレーションについての補助金を創出するとの話も出始めています。神奈川県でも未病への取り組みを国と連携し、大きく展開することを発表いたしました。幅広く市民の健康や医療費抑制の視点から特区を生かした可能性にチャレンジする思考が必要と考えます。先ほどのImPACTでは、ロボットスーツの開発者である筑波大学の山海嘉之教授が、重介護ゼロ社会を実現する革新的サイバニックシステムのプログラムマネジャーとなられ、藤沢でも身近な方が果敢に挑戦をされております。この取り組みを幹とすれば、その枝葉として診療、相談、そして再生医療という一連の流れとロボットの融合が図られ、市民の健康という花が咲き、医療費抑制という果実が得られます。また、介護と医療の連携も実質的に進むものと思います。何よりも、こうした取り組みがさまざまな分野に枝葉を広げることの契機にもなってまいりますので、具体の施策構築、そして国とさまざま連携した特区活用を迅速に進めるため、庁内、市役所の中に特区活用企画担当室やプロジェクトの設置をしてみてはいかがでしょうか。

議会にて

資料3※画像をクリックで拡大

 お手元にお配りした資料3枚目もしくはこちらのパネルをごらんいただきたいと思います。(資料3を提示)これは、現在神奈川県内がどのような特区の指定があるのかということを表にしてみました。まず、こちらのパネルのほうでは黄色くなっておりますけれども、国家戦略特区、これは県下全域に指定がされております。どういうことをするかと申し上げますと、規制の特例措置の適用、また金融支援、税制支援、設備投資や研究開発の税制特例や固定資産税の特例、また、この国家戦略特区と構造改革特区との連携も実は可能でございます。そして、このさがみロボット産業特区、ピンク色の部分でございますが、こちらは10市2町が指定をされております。続いて、水色の京浜臨海部ライフイノベーション特区、こちらは川崎、横浜と藤沢ということでございまして、このさがみロボット産業特区と京浜臨海部ライフイノベーション特区の2つの総合特区につきましては、規制、制度の特例として、個別法の特例とか、また条例委任の特例、さらには法人税の軽減、税制上の特例であったり、国の予算を重点活用する財政上の支援または金融上の支援、こういったものが実はこの総合特区の中には利用方法としてございます。

 ぜひともこの機を捉えて、こういった本市の抱える状況を捉えていただきまして、特区の活用企画担当室、または、先ほど申し上げましたが、プロジェクト、そういったものを構築してみてはいかがかと思います。要望させていただきます。

 さきの議会において同僚議員が質疑したロボットディーラーやロボット教習所などについても、日本初、世界初のロボットの普及拠点としての業界づくりや、次のつくり手の育成など、市として積極的に社会実装に向けた施策を講じていただきたく思います。ただのロボット展示場ではなく、藤沢に来ればロボットのことは全て解決できる産業づくりと人を呼び込むプラットフォーム化づくりに取り組むべきだと思います。要望させていただきます。ぜひ来る超高齢社会で市民生活を支えるロボットや、ロボット産業の支援、ロボットと再生医療の融合施策構築など、さらに一歩進めていただくようお願いいたします。