平成21年度藤沢市決算討論(平成22年10月4日)

皆さん、こんにちは。早速ではありますが、認定第1号平成21年度藤沢市一般会計歳入歳出決算の認定について は反対、認定第2号平成21年度藤沢市北部第二(三地区)土地区画整理事業費特別会計ほか11特別会計歳入歳出決算の認定については賛成の立場から、自由 松風会の討論を行います。

 我が自由松風会は結成当初より、市民の貴重な浄財の使途を明確化する、また、むだ遣いをなくすということを掲げて活動 をいたしております。海老根市長は就任以来、トップマネジメントを念頭に、事業のスクラップ・アンド・ビルドを実施し、組織改正、市長室の強化、全市に地 域経営会議を急いでつくり、総合計画をつくり上げようとしております。議会と市長部局は車の両輪ではなく、アクセルとブレーキの関係であると常々おっ しゃっておられ、立派なことだと思いますが、市政運営になかなかブレーキがかかりません。初心忘るるべからずという言葉もあります。私ども自由松風会とは 時には意見がかみ合わないこともあるかと思いますが、ブレーキの意味を十二分に御理解いただき、安全運転で市政運営に邁進していただきたく冒頭申し上げて おきます。

議会にて

 さて、21年度はリーマンショックにより金融不安に陥り、世界経済が大きく打撃を受けました。日本政府は平成21年度の経済見通しと 経済財政運営の基本的態度において、国民生活と日本経済を守る観点から、当面は景気対策、中期的には財政再建、中長期的には改革による経済成長という3段 階で経済財政施策を進めることとし、内需主導の持続的成長が可能となるような経済の体質を転換し、日本経済の底力を発揮させることとしました。年度後半に は民間需要の持ち出しの期待もあり、国内総生産の実質成長率はゼロ%になると見込みました。が、しかし、国内経済は春ごろから一時上向きになったものの、 失業率が高水準で推移するなど依然厳しく、結果として国内総生産の実質成長率はマイナス2%と見込み値より低下いたしました。本市でも、この100年に一 度と言われた経済悪化によって、雇用不安の増大や年金などの社会保障制度全体に対する信頼感の低下など、多くの市民が現状への不安、未来に対しての希望が 持てないといった状況が続いたわけでありました。そのような経済状況の中、藤沢市の財政に関しても少し述べておきます。

 平成21年度の決算書か ら見ると、経常収支比率は88.2%、公債費比率は7.2%と財政構造の弾力性はほぼ維持されています。しかし、自主財源費比率は平成20年度72.7% から平成21年度は70.0%と低下していることから財政基盤が弱まってきており、臨時財政対策債の発行や財政調整基金の取り崩しをして財政確保をしてき たと見受けられます。さらには長期化する雇用情勢の悪化、個人及び法人市民税の減少、また、扶助費全体の増加、そして税、料の負担、公平、公正の原則から 外れる不納欠損額を含む収入未済額の増加は、今後確実に本市の財政構造を硬直させていくものと思います。

 以上のことから、市政運営に当たっては的確な分析と検証を怠ることなく執行されるよう、強く指摘をしておきます。

 それでは、費目別に意見、要望を付しまして述べさせていただきます。

  まずは人件費についてです。平成20年度4月に政策審議官という、国の中央官庁でも相当な職責を負った方に使われるのではないかと思われるような名称で、 2名の定年退職された部長級が任命されたところですが、市政全般に関して市長の職務の円滑な執行や経済戦略の補佐を行うという説明をされていました。本市 の職員配置表でも重要な位置に明記されております。職員の方々も、権限と責任が明確でないこの今回の人事に対して相当戸惑ったことであると推察いたしま す。

 この2名の審議官のうち1人は、もう既に市役所にはおられず、本年4月より商工会議所におられると言われ、もう一人はこの7月末に退職され たと聞きました。2人も欠けた状態で市政の円滑な運営へ支障が出ているのではないかと心配するところであります。重責を担うと期待して定年退職した有能な 部長さんを年収約800万円という破格とも言うべき待遇で任命したものの、2年足らずで体制が崩れてしまったわけです。審議官は単なる部長級の再任用の受 け皿なのか、御本人の御都合主義でいつでも退職が許されるような軽い職務であったのか、大きな疑問を抱きます。そのような人材が経営の一端を担えるのか。 組織運営、経営からも余りに軽過ぎる思考と思います。

 我が自由松風会は行政のむだ遣いをなくすことを念頭に掲げ活動しており、市民に対し説明がつかない今回の人事については、任命責任も不明確であり、計画性のない大きなむだと言えると指摘しておきます。

  次に、政策調整官についてですが、平成21年度に政策調整官なる名称で6名任命配置されました。この調整官は年収約600万円で市政全般ではなく、特定課 題への対応をするとお聞きしております。当然、本町小学校の公的多目的室の利用問題とか、善行6丁目の土地公社による土地買収問題などにも適正な助言、行 動があったものと存じます。ぜひとも解決に向け尽力をいただきたいところであります。政令市でも聞いたことのない特別な名称で、藤沢市のような普通の自治 体では非常に奇異に聞こえ、余り似つかわしいとも思えないわけです。詰まるところ、市の部長職、とりわけ有能な部長さんを再任用するための受け皿、処遇と も思える、また、市民に対し説明がつかない今回の人事については、政策審議官同様、計画性のない大きなむだであり、即刻改めていただきたく指摘いたしま す。

 政策アドバイザーについてですが、推進委員や指導員、研究員などの名称で12名任命されました。元来、アドバイザーというのは職員の方々に 対してアドバイスをするということの意義だと考えますが、逆に職員の方々からアドバイスを受けるほうが多かったのではと、費用対効果はもちろんのこと、職 員のモチベーションをひどく低下させ、市長の言う職員力を無視するものと言わざるを得ません。市長が唱えるインターナルコントロールや部長中心主義を実効 あるシステムに早急に確立すべきであります。

 次に、総務費について申し上げます。

 まずはCATV視覚広報事業費ですが、市民がどうい う情報を求めているのか欠けているように思います。モニタリング調査などを行い、市長が多く出演するのではなく、市民に多く出演してもらうことが市政に興 味を持ってもらう手法の一つであり、努力をしていただきたく指摘いたします。

 次に、地域経営会議関係費ですが、湘南台地区において地域経営会議 が開始し、検証を行った後、全市にて行うという当初方針でありました。しかしながら、わずか4カ月後、何の検証もなく全地区にて地域経営会議が開始された わけであり、各地区の委員さんから大きな戸惑いを感じると同時に、くたびれる、このようなやり方については心配だという声が上がっております。恐らく市長 の耳にもそういった声は届いていると思います。

 全地区における地域経営会議全体説明会などの市民の参加人数は、二十数名から多くて70名くらい であり、地域全体にはまだまだ浸透していません。また、委員を辞任された方々もおり、今後の運営に対しては大変危惧しており、地域の方々の御意見を十二分 に反映すべきであると指摘しておきます。

 次に、地震対策費ですが、防災行政無線は行方不明者の放送などで効果が出ていることもあり、また、昨年行われた2010クールダウン藤沢大作戦の放送も有効であったと聞いているので、使用方法については今後幅広く柔軟に考えてください。

  次に、環境保全費です。交通安全運動費ですが、全交通事故に占める自転車の交通事故割合は、5年前と比較して3.7ポイント増の26.8%とのことです。 自転車は免許制度になっておらず、これらの交通事故を減らすためにはマナーアップ運動はもちろんのこと、自転車乗用についての法的罰則が明記されたステッ カーやシールを市内所有のミラーのポールなどへ張りつけし、啓発することがさらに有効と考えます。指摘いたします。

 次に、民生費です。まずは地 域包括支援センター運営事業費ですが、さまざまな個人情報を扱っており、データの保護や情報の取り扱いが運営上大きな課題であると言えます。個人情報の扱 いについては、情報が漏洩してからでは遅いわけでありますので、市内すべての支援センターがLANなどの環境や設備を含めて同一歩調で行っていただくよう 要望いたします。また、場合によっては新たな規定や基準を設け、万全なセキュリティ環境にて運営していただくことを指摘いたします。

 次に、父子家庭支援訪問事業費ですが、執行率が1.2%と極めて低かったわけで、広報などを含めた今後の執行率が上がるよう対策を構築してください。

  次に、老人生きがい対策費についてですが、老人福祉センターでクラリネット演奏会が開催されました。指定管理者の当初予算にはなく、また、緊急的事業とも 思われないので、指定管理者は戸惑ったはずです。年当初、担当課は、数々の事業について精査し、予算を組んでいるわけですので、今回のようなトップダウン 方式による事業追加から起因する他の事業への影響は少なからずあったと思います。例えば、他の事業に利用者負担増などの影響が出てしまっている状況は、一 般の利用者にとっては大迷惑です。何のための年度計画なのか全く不明瞭ではないでしょうか。我が自由松風会は、老人福祉センターでクラリネットなどの演奏 会をやることについては決してだめとは言っておりません。藤沢市内にはクラリネットに限らず、いろいろなジャンルの方々がたくさんいらっしゃいます。その ような方々に交流事業などにかかわっていただくことは、とってもいいと思います。説明からも特に緊急性も継続性も認められない事業だと思いますし、今回の ように同じ出演者で同じような内容、同じ場所と対象者で何年も事業を開催することについては、手続論や費用対効果などを考えても、今後続けることについて は問題だと指摘しておきます。

 次に、高齢者虐待防止対策費ですが、さまざまな福祉的援助を必要とする高齢者の支援体制は、さらなる充実強化が求められていくものなので、ケースワーカーの体制につきましては強化をしてください。

  次に、衛生費です。本市の新たな事業の資源ごみ戸別収集についてですが、この戸別収集方式が進んでいきますと、今までのステーション方式とは異なりますの で、資源ごみ売却金を町内会へ協力金として支払うことがなくなり、財源として当てにしている各町内から非常に困惑しているとの声が上がっております。そん な中、現在、本市内の一部の町内会では独自に資源物の収集を行っております。町内会が独自に収集業者と契約をし、資源ごみの売却金を町内会の運営に充てて いるということだと思います。今後、資源ごみ戸別収集を市内全域に向け進めていくことになるかと思いますが、その際には各町内会の運営上支障のないよう に、特に協力金などの問題を念頭に進めていただきたく存じます。場合によっては市の収集、町内会独自の収集といった選択肢を設けることも必要ではないかと 考えます。一部の町内会が行っている独自収集方式などの情報を公開していただき、自治会の選択肢が広がって自主財源が確保できるよう、今後取り組みを行っ ていただくことを指摘いたします。

 次に、商工費です。緊急経済対策についてはスピード感があって大変よかったわけですが、実施に当たっての議会への手続、説明などは遅かったわけで、今後は議会軽視にならないよう注意していただきたく指摘いたします。

 次に、空き店舗活用支援事業費です。地域課題を解決するコミュニティビジネス事業者への空き店舗活用、ボランティアセンター設置等への活用を支援するなど、積極的に行ってください。

 次に、新産業創出事業費ですが、市内定着率が全体で52.9%とのことでした。平成16年10月より企業立地奨励策がなされていますが、税制上の支援措置などを積極的に活用して、雇用の増大、税収確保につながるよう努力してください。

議会にて

 次に、湘南藤沢フィルム・コミッション事業費ですが、コンテンツの影響力は非常に大きく、地域振興に関係者から役立っているとお聞きしておりますので、市長の海外へのトップセールスを行う際には、このような視点でのセールスを行うべきであります。指摘をしておきます。

  次に、土木費です。土木費ですが、全体的に執行率が大変低く、際立って目立つように思います。急傾斜地防災事業費、歩道等交通安全施設整備費、橋梁改修 費、馬渡橋架替事業費、新幹線跨線橋改修事業費、市道新設改良費など、これら各事業の予算執行率が極めて低かったことについては、よほどの原因があったも のと存じます。国からの財源確保がおくれ、補正対応がおくれたものと考えます。とはいえ、できるだけ速やかな事業執行のために、より一層迅速な財源確保に 努め、事業の早期完成に努められたいと指摘しておきます。

 次に、辻堂駅周辺地域都市再生事業費、(仮称)アーバンライフサポートプラザについて です。平成21年度は平成20年度に行ったアーバンライフサポートプラザ整備・運営事業に伴う民間事業者募集のコンペに基づいて事務的作業を進めていたと 思います。このコンペは3つのコア機能をどのように機能させるのか、建物のフロアごとの利用配置図まで提案させたものであります。有機的連携をどう図って いくのか、3つの機能をどのように民間企業としての採算性を含めた一体的運営にしていくのかという手法についてまで事業提案を募ったもので、市長の言う単 なる企画、アイデアを募集したものではありません。コンペ提出案はいずれもこの公募要領に沿ったもので、3つのコア機能を一体的に整合あるものに位置づけ し、民間主体で施設建設と事業運営していこうとしたものでありました。そして、EDIグループが最優秀提案者となり、基本計画、実施設計を行い、参加事業 者によって新たに設立される事業組合が運営していくということであったわけです。

 しかしながら、本年6月実施の運営建設事業者のコンペ公募要領 には、さきに実施の公募と結果を否定するものと考えざるを得ない内容でありました。3つのコア機能のうち、市行政として重要な事業展開部分であるスキル アップ能力開発と産学融合交流の2つの事業展開が、民間主体事業から市が主体事業としてフロアごとに賃借することに変更され、さらには利用目的や主体も不 明確な市民文化機能スペースが設けられ、これも市が賃借するということに大変驚きました。これでは3つのコア機能を有機的に連携して民間主体で運営してい くというもくろみは既に崩壊し、単なる貸しビル事業に変節しており、重大な事業展開手法の先行であります。

 結果的にEDIグループの企画案を採 用しないというものであって、この時点でこの事業コンペは断念すべきであったはずです。なぜこれほどの変更をしてまでこの事業に固執するのか理解できませ ん。市の検討、議会の審議を経て行ういわゆる建て替え施行としての実行団体という位置づけならば利のあるところですが、そもそもの計画は崩れ、直接施行に よらない理由、背景が全くなくなった今となっては根拠に乏しいひとり歩きと言えます。あえて言うならば、3つのコア機能についての有機的連携運営が市の直 接施行では困難であるとの判断があったからこそ、事業企画コンペを実施したはずであります。この前提が崩れ、最も重要な2つのコア機能については市の直接 運営というもので、この事業手法によっては市の理想を実現することは不可能となったものであり、白紙の状態からもう一度構築すべき事業であることは明白と 考えます。民間と市行政の公民連携によって3つの機能を有機的に連携するのだという新たな論法を持ち出しておりますが、全くの詭弁であり、合点のいくもの ではありません。

 トップだけで決定し、庁内論議もない中で行うこのたびの手法は組織として非常に危険であり、崩壊していないのかと大変懸念して おります。また、常任委員会への報告のみで事業執行が許される事業ではないはずであり、議会軽視にも当たる事案です。このまま当然のごとくに21億円をか け、基本設計、実施設計、本体工事着工するということですが、その予算審議を経ずに事業化することの傲慢さすら感じられ、開発経営公社の資金といえども市 民の貴重な浄財を使うわけであり、庁内でしっかりと計画を再構築し、もっと腰を据えて議論をし、事業化を進めていくべきであります。強く指摘しておきま す。

 次に、消防費です。市民の生命や財産を守るため日々御苦労されていると思います。今後も消防団との連携もさらに深め、努力を惜しまないようにしてください。

  次に、教育費です。本町小学校改築工事についてですが、公的利用部分について意見を述べさせていただきます。子どもの命を守る観点からは、学校の教師のみ ならず、保護者、地域、市行政、議会も同じ考えであると思います。我が会派は文教常任委員会や総務常任委員会でも指摘をさせていただきましたが、子どもた ちの命を一番に考え、安全な環境で勉強ができるよう、また、学校長はもとよりPTA等保護者への説明、御理解、近隣の御協力をちょうだいした中で改築を進 めていただくべきであり、市長、教育長が独走することは決してあってはならないことであると指摘しておきます。

 次に、平和基金を初め、市民から の寄附を前提とした基金についてです。平成21年度はそれぞれに大口寄附があったようでありますが、一般市民からの少額寄附については極めて少なく、基金 の趣旨が十分にPRされていないように思います。基金に市民などがいかに御寄附をしてくださるか、そのようなニーズというものをしっかりと調査し、工夫し ながら進めてください。平成22年度には我が会派が反対した地域まちづくり基金も設置されており、改めて市民に既存の基金の理解と周知の徹底を図るべきで あると指摘しておきます。

 平成21年度は総合計画見直しを海老根市長が発した初年度でありました。現行の2020計画に対して10年後の今日の 未曾有の経済危機、市内産業の流出、少子高齢化、財政基盤の弱体などを想定し得ていなかったとして、新総合計画の策定の必要性を力説し、シンクタンクに丸 投げしない、費用をかけずに自前で策定していくとされていました。しかし、その策定方法は総合計画審議会が主導しているとはいえ、慶應大学に負うところが 非常に大きく、さらに、くらし・まちづくり会議から地域経営会議への移行に見られるように、地域のさまざまな住民、団体に対しても拙速な対応、説明不足が 見られ、今後の市と地域の協働、連携にも影を落としはしないかと懸念しております。

 また、今日の市民生活や経済状況に照らして、近年にはなく通 常業務も多岐多様に増大しているさなかであって、これに突如とも言える新総合計画策定事務作業も加わり、さらに多くの新規事業や思いつきによるさまざまな イベントも加わって、まさに市職員には加重、オーバーワークとも言える状況にあるのではないかと危惧しています。このままでは職員の通常職務遂行能力さえ も消耗していくことになりかねないと思われますので、事務事業が多重的にふくそうすることのないよう、適正な職員配置の上で業務執行に努めていただきたい と指摘しておきます。

 市の財政状況については、平成21年度決算によって明らかにされているように、自主財源比率などの財政指標においては、確 かに本市の財政は多くの事業展開をしている中でも、また、他市とも比較してもなおも優位性があると述べられておりました。しかし、海老根市長就任以来の一 般会計は、平成20年度、21年度とも2カ年連続単年度収支赤字であり、この2カ年で11億円余りの赤字となっていることからも、この認識は非常に危険だ と思われますので、幾つかの状況を踏まえて指摘をしておく必要があると考えます。

 まず、市税収入の落ち込む中で15億円もの金額を市の開発経営 公社から納付金として納付させており、平成20年度の8億円の倍額弱に当たります。この納付金はライフタウン開発によって得た不動産を切り売りして捻出し たものであって、その取り崩しのスピードが急速に速まっていることは、今後長期にわたっての市財政に貢献させていくという、これまでのもくろみを台なしに してしまう危険があります。さらに、非常時、災害時等への備えの財政調整基金も取り崩しがなされ、他の基金も事業費に振り向けられつつあり、これまで苦し いときにも積み増ししてきた財源を矢継ぎ早に使い始めていることなども非常に危険であります。マニフェストの事業実施を大前提に、新規かつ継続的事業が多 く着手されていることからも、本市の財政の硬直化は平成21年度から急速に進展したというような指摘が現実味を帯びてきていると考えられます。事業のスク ラップ・アンド・ビルドとか、事業仕分けとか、はやり言葉のように言われておりますが、一度着手した事業はサービス提供の縮小はおろか、廃止など容易なこ とではないことは明らかであるので、予算の編成に当たっては慎重に対応されるよう指摘しておきます。

 最後に、総務大臣片山善博氏が「日経グローカル」ナンバー156の直言で市長と議会の二元代表制の本質について述べておりますので、要約して紹介させていただきます。

議会にて

  国政の場合、議院内閣制、すなわち多くの有権者から支持を得た政党が国会で多数派を形成し、その政党が中心となって内閣を組織、多数派が国会と政府の両方 を押さえ、公約、マニフェストを実行することになる。他方、二元代表制には与党も野党もなく、首長対議会という構図の中で相互に牽制し、チェックすること を使命とする。ところが、与党を名乗って首長に寄り添い、議案を無傷で通すことに専念するのは二元代表制の意義への無理解以外の何物でもない。市長は、市 民の意思は市長選挙で示されているのだから議会はそれに従うべきだと言う。市長選における公約は数多く示されているはずだ。しかし、有権者は候補者のAと いう公約には賛成でも、Bという公約には反対だったかもしれない。いや、AにもBにも賛成しかねるが、他の候補者よりましという理由で票を投じた人もいる だろう。マニフェスト、公約を掲げて当選したのだから議会はそれに従うべしとする首長は、ひとりよがりで根拠がない、と首長公約の絶対視は誤りだと、はっ きり大臣は唱えておられます。

 以上、るる述べてまいりましたが、我が会派の指摘事項や意見、要望を十二分に念頭に、平成23年度の予算編成、市政運営に邁進していただくことを強く要望し、是々非々会派、自由松風会の討論を終わります。御清聴ありがとうございました。